サッカーで退場は何人まで大丈夫?試合中止になる条件と意外なルールを徹底解説!

サッカーの試合中にレッドカードが提示され、選手がいなくなってしまう場面はファンにとって衝撃的な瞬間です。
しかし、一体何人まで退場者が増えると試合が続けられなくなるのか、正確なルールを知る人は意外と少ないかもしれません。

基本ルールでは、ピッチ上の人数が一定数を下回った時点で、その試合は強制的に終了となり没収試合として扱われます。
この記事では、退場に関する制限人数や、試合続行の条件、そして万が一の事態に備えた戦術的な知識を深掘りして解説します。

項目 詳細ルール
最低試合続行人数 1チームあたり7人以上
強制終了の条件 1チームの選手が6人以下になった時
最大退場者数 1チームにつき5人(5人目で終了)
没収試合のスコア 原則として0-3の敗戦扱い

ルールを正しく理解することで、試合終盤の緊迫した攻防や審判のジャッジをより深く楽しめるようになります。
それでは、サッカーの競技規則に基づいた退場ルールの詳細を詳しく見ていきましょう。

サッカーの退場は何人までなら試合を続けられる?

サッカーの試合において、選手が退場処分を受けることは珍しくありませんが、ピッチに立てる人数には厳格な下限が存在します。
ここでは、国際サッカー評議会(IFAB)が定める競技規則に基づき、試合が成立するための人数制限について具体的に解説します。

競技規則で定められた最低人数は7人

サッカーの競技規則第3条では、試合を開始するために必要な人数だけでなく、試合を続行するために必要な最低人数も定められています。
具体的には、いずれかのチームが7人未満となった場合、その試合は開始することも続行することもできないと明記されています。

つまり、11人で戦っているチームから最大で4人までの退場者が出たとしても、7人が残っていれば試合はそのまま続けられます。
しかし、さらにもう一人が退場して6人になった瞬間に、主審は試合の終了を告げなければならないというルールになっています。

5人目の退場者が決まった瞬間に試合終了

1チームから5人の退場者が出ると、ピッチに残る選手は6人となり、競技規則の「7人以上」という条件を満たせなくなります。
この5人目のレッドカードが提示された瞬間、あるいは累積警告で退場が決まった瞬間に、時計の針が残っていても試合は打ち切られます。

稀なケースではありますが、乱闘などで一度に複数の選手が退場処分を受けた場合でも、残存人数が6人以下になれば同様の措置が取られます。
審判は速やかに試合の中止を宣言し、運営組織に報告書を提出してその後の裁定を仰ぐという流れが一般的です。

ゴールキーパーが退場した場合の特殊な対応

退場者の中にゴールキーパーが含まれている場合、チームは守備の要を失うだけでなく、非常に難しい選択を迫られることになります。
ゴールキーパーは専門職であるため、交代枠が残っていれば控えのキーパーを投入し、フィールドプレーヤーを一人削って対応します。

しかし、もし交代枠をすべて使い切った後にゴールキーパーがレッドカードを受けたとしても、試合続行の人数ルールは変わりません。
残りの人数が7人以上であれば、フィールドプレーヤーの誰かがキーパーのユニフォームを着用して、試合を継続することになります。

フィールドプレーヤーがGKを務めるケース

控えキーパーがいない状況で正GKが退場すると、急造のゴールキーパーとしてフィールドプレーヤーがゴールマウスを守ります。
この場合、審判に誰がキーパーを務めるかを明確に伝え、色が異なるシャツやビブスを着用してプレーすることが義務付けられています。

急造キーパーは手の使用が許可されますが、専門的なトレーニングを受けていない選手が務めるため、失点のリスクは大幅に高まります。
この状況でさらに退場者が重なり、チーム全体の人数が7人未満になれば、当然その時点で試合は中止という判断が下されます。

没収試合(フォーフェイト)が宣告される条件

人数不足によって試合が中断された場合、その試合は「没収試合(フォーフェイト)」として扱われることがほとんどです。
大会規定によりますが、一般的には人数不足を招いたチームが「0-3」のスコアで敗戦したとみなされるルールが適用されます。

もし試合中断時のスコアが「0-5」などで相手チームがより大きな点差でリードしていた場合は、そのスコアが採用されることもあります。
いずれにせよ、5人の退場者を出して試合を壊してしまったチームには、勝ち点剥奪や多額の罰金などの厳しい処分が待っています。

退場処分がチームの戦術や勝敗に与える影響

サッカーは11人でプレーすることを前提に戦術が構築されているため、一人の退場者が出るだけでも戦略は根底から覆されます。
退場者が出た後の数的不利な状況をどのように乗り切るかは、監督の采配や選手たちの対応力が試される重要な局面と言えます。

人数不足による守備陣形の崩壊と修正

一人の選手がピッチから去ると、守備時にカバーしなければならないエリアが広がり、相手チームにスペースを与えてしまいます。
例えば4-4-2の布陣を敷いていたチームは、退場者が出ると4-4-1や4-3-2に変更し、守備のブロックを再構築しなければなりません。

特にセンターバックやボランチといった中央の要が退場した場合は、守備崩壊を防ぐために攻撃的な選手を下げることが一般的です。
無理に攻めに出るよりも、まずは失点を防ぐために全員が守備意識を高く持ち、組織的なディフェンスを継続することが最優先されます。

数的不利を克服するためのリトリート戦術

退場者が出て10人以下になったチームがよく採用するのが、自陣に深く引きこもる「リトリート」という守備戦術です。
前線からのプレスを控え、自陣のバイタルエリアに強固なブロックを作ることで、相手のパスコースを限定し決定機を防ぎます。

この戦術では、少ないチャンスを確実に決めるカウンター攻撃が唯一の得点源となるため、FWの走力や個の能力が鍵となります。
10人で守り抜き、セットプレーや一瞬の隙を突いてゴールを奪う勝利は、チームの結束力を高める劇的な展開として語り継がれます。

交代枠を使い切った後に退場者が出た場合

試合終盤で交代枠をすべて使い切った後に退場者が発生すると、ベンチからの戦術的なテコ入れができず非常に苦しい状況になります。
怪我による欠場者が重なり、さらに退場者が出るという負の連鎖が起きると、ピッチ内の選手だけで問題を解決しなければなりません。
このような極限状態では、残された選手たちの肉体的な疲労も激しくなり、集中力を維持することが勝利への絶対条件となります。
もしこの段階で2人、3人と退場者が重なれば、試合を終わらせるための最低人数である7人を維持することすら困難になるでしょう。

イエローカードとレッドカードの細かな判定基準

退場処分には大きく分けて「2枚のイエローカード」と「直接的なレッドカード」の2つのパターンが存在します。
審判がどのような基準でこれらのカードを提示するのか、その背後にある競技規則の定義を詳しく学んでおきましょう。

2枚の警告による退場と一発退場の違い

同じ試合中に2枚のイエローカード(警告)を受けた選手は、自動的にレッドカードを提示され、ピッチからの退去を命じられます。
これは「警告の累積」による退場と呼ばれ、軽微な反則を繰り返したり、遅延行為を行ったりすることで発生するケースが多いです。

一方で、重大な反則や暴力行為に対しては、1回目の反則であっても即座にレッドカードが提示される「一発退場」が行われます。
一発退場の場合は、警告累積による退場よりも厳しい出場停止処分が課されることが多く、チームにとっても大きな痛手となります。

著しく不正なプレーと乱暴な行為の定義

直接的なレッドカードの対象となる「著しく不正なプレー」とは、相手選手の安全を脅かすような過剰な力を用いたタックルを指します。
足裏を見せたスライディングや、意図的な膝への接触などは、ボールに関与していたとしても即退場の対象となる可能性が高いです。

また「乱暴な行為」とは、ボールに関係のない場面で相手選手や審判、観客に対して殴打や挑発を行う行為のことを言います。
スポーツマンシップに反するこれらの行動は、サッカーの価値を著しく損なうものとして、厳しい判定が下されるのが世界的な基準です。

決定的な得点機会の阻止(DOGSO)の適用

近年よく耳にする「DOGSO(ドグソ)」は、相手チームの決定的な得点機会を反則によって阻止した場合に適用されるルールです。
例えば、GKと1対1になる場面で後ろから倒したり、手を使ってゴールへのシュートを阻止したりする行為がこれに該当します。

かつてはDOGSOの適用=即退場でしたが、現在はペナルティエリア内の反則については「三重罰」を避けるようルールが緩和されました。
ボールを奪いに行こうとした正当なプレーでの反則であれば、退場ではなくイエローカードにとどまる場合もあることを覚えておきましょう。

ベンチメンバーや監督の退場に関するルール

退場処分の対象は、ピッチ上でプレーしている11人の選手だけではなく、ベンチに控えている交代要員や指導者にも及びます。
テクニカルエリア内での言動も厳しくチェックされており、ルール違反があれば容赦なくレッドカードが提示されます。

控え選手が退場してもピッチの人数は減らない

ベンチに座っている控え選手が審判への暴言や乱闘騒ぎで退場処分を受けた場合、その選手はロッカールームへ退去しなければなりません。
しかし、この段階ではピッチ内の11人の選手が減ることはなく、試合自体の人数バランスには直接の影響は出ないのが特徴です。

ただし、その控え選手は当然ながらその試合での交代出場は不可能になり、次戦以降の出場停止処分も受けることになります。
チームにとっては戦略的な選択肢が一つ失われることになるため、ベンチワークにおいても規律を守ることが極めて重要と言えます。

監督やコーチにレッドカードが提示される理由

監督やコーチなどのチームスタッフも、審判の判定に過度に抗議したり、不適切なジェスチャーを行ったりすると退場処分を受けます。
以前は口頭注意や退席命令という形でしたが、現在は視覚的にわかりやすいよう、指導者に対してもカードが提示される仕組みです。

監督が退場になると、指示を出す責任者がいなくなるため、残りの時間はコーチが代理で指揮を執ることになります。
スタジアム内での通信機器の使用も制限されるため、退場した監督が裏からリアルタイムで細かな指示を送ることは原則禁止されています。

試合終了後の退場処分が次戦に与える影響

驚くべきことに、主審が試合終了のホイッスルを吹いた後であっても、審判の権限が続いている間は退場処分を下すことが可能です。
試合後の挨拶中に相手選手と揉めたり、審判を侮辱したりすれば、レッドカードを提示され次戦以降の出場が制限されます。

これらの退場処分は、リーグ戦やトーナメントの累積記録としてカウントされ、重い出場停止処分や追加の罰金が課される原因となります。
選手は試合中だけでなく、ピッチを去る最後の一瞬までプロフェッショナルとしての振る舞いを維持しなければならないのです。

過去に起きた退場による珍しい事例と記録

サッカーの長い歴史の中には、退場ルールに関連する信じられないような出来事がいくつも記録として残されています。
ここからは、実際に起きた没収試合の事例や、退場者が続出した伝説的な試合について紹介し、ルールの奥深さを感じてみましょう。

日本国内のJリーグで起きた試合続行不能の例

日本のプロサッカーリーグであるJリーグにおいても、過去に一度だけ、人数不足による試合終了という珍事が発生しかけたことがあります。
直接的な「没収試合」ではありませんが、1チームから4人の退場者が出た試合は存在し、あと一人で試合中止という極限状態でした。

1996年のJリーグにおいて、ヴェルディ川崎(現・東京ヴェルディ)とサンフレッチェ広島の試合で、広島側の選手が4名退場しました。
残り7人で必死に守る広島に対し、ヴェルディが攻め立てる異様な光景となりましたが、なんとか試合終了まで7人を維持しました。

世界記録とされる史上最多のレッドカード提示試合

世界に目を向けると、1試合の中で提示されたレッドカードの数が驚異的な数に達した「史上最多の退場劇」がいくつか存在します。
有名なのは、2011年にアルゼンチンの5部リーグで行われた試合で、乱闘の末に合計36名が退場処分を受けたという記録です。

ピッチ上の選手全員に加え、控え選手やチームスタッフまでもが退場の対象となり、もはや試合を再開することすら不可能な事態でした。
この極端な事例はギネス記録にも認定されるほどで、サッカーのルールがいかに秩序を保つために必要かを物語るエピソードと言えます。

VAR導入によって変化した退場判定の正確性

近年のサッカーにおいて最も大きな変化は、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の導入による判定精度の向上です。
主審が見逃してしまった重大な反則や、一発退場に相当する行為が映像で再確認され、後からレッドカードが出るケースが増えています。

これにより、かつてのような「審判の死角をついたラフプレー」が通用しなくなり、選手のフェアプレー精神の向上が期待されています。
一方で、スロー映像での確認により意図せぬ接触が過剰に評価され、退場者が増えやすい傾向にあるという議論も巻き起こっています。

まとめ:サッカーの退場人数ルールを正しく理解しよう

サッカーの試合を成立させるためには、1チームあたり最低7人の選手がピッチ上に残っていなければなりません。
つまり、5人目の退場者が出た時点で、どんなに勝っている試合であっても強制終了となり、没収試合として敗戦扱いになってしまいます。

選手の皆さんは、熱くなる気持ちをコントロールして規律を守り、ファンの皆さんはこうしたルールの背景を知って応援を楽しんでください。
不測の事態が起きたときにこそ、真のルール理解とスポーツマンシップが問われることになります。

もし身近なサッカーの試合で退場者が出た際は、この記事で学んだ「残り人数」や「交代枠の運用」に注目してみるのがおすすめです。
ルールを深く知ることで、テレビ観戦やスタジアムでの応援がより一層奥深いものになることは間違いありません。